(過去記事)フィボナッチサインMV 制作秘話
Written By織田檸檬
Published2015-11-23
みなさんおばんです。織田檸檬です。よえみんです。
今日はAckey++@坊主Pさんの音楽「フィボナッチサイン」に映像をつけたのでその告知とちょっとしたネタ解説でもしようかなと思います。
映像はともかくとして音楽はすばらしい「フィボナッチサイン」はこちらから。
さてさて、それでは説明をば。
映像の初っ端、十字にクロスしているのは座標平面の軸です。 うっすら方眼紙が見えるのはそういう座標平面だよ~っていうのを匂わせるのとグラフ用紙感を出すためですね。
うさぎが出てきているのは、wikipediaのページを見ると理解できると思います。
うさぎはフィボナッチ数列にしたがって増えています。 当初絵コンテの段階では、x軸の上のイラストやフォントの色がフィボナッチ数ずつ増えていく演出にしようと思っていたのですが、 あまり気づかれないなというのと、ノート感を出すためにはむしろ灰色メインの方がしっくりくるなと思ったのでやめました。(僕の色彩センスが-∞という哀しい事実も隠れていますが……) うさぎはそのカラーパレットとして用意されたもので、それの名残です。
x軸の下にちょいちょい文字が出てくると思います。あれはなんだと思いますか? あれは数学の参考書やテスト用紙などで見かける注意書きや但し書きを模して書かれた出典元です。 理系なら出典元を示せと言われることがよくありますが、そういう意味あいがあります。 なのでイラストの下にあるものはそのイラスト元が描かれている本、今回は日坂さんが描かれた漫画「数学ガール」のISBNとそのページ数の情報を書いています。
すべてがそうではなくて、ラインが踊ったりグラフっぽいのが描かれたりしている下にかかれているのは、そのまま数式です。 また唄:初音ミクなど、注釈としても機能してます。
つづいてサビ部。あれははじめ点線のlaからはじまり、次に線、次に面、最後に立方体と続きます。 laがいい感じで増えているので、それとうまく噛み合う視覚的表現はないかなということでこういう風になりました。正十二面体を選んだのはlalalalalaと5回laをいうところがあったのでそうしました。 8回、13回のところはちょっと苦しい見せ方かもですが、僕の力量ではこれが手一杯でした。
最後にフィボナッチサインというロゴです。 これは自作したのですが、なるべくフィボナッチ数列に関連するようにデザインされています。 13回のlaのあと、画面に正方形が出てくると思います。あれがヒントというか導入です。 じつはこの動画のアスペクト比はHDVやFullHDではありません。このアスペクト比は黄金比になっています。 フィボナッチ数列といえば貝殻の模様みたいな図を連想すると思いますが、まさにあれです。 文字ひとつひとつが正方形、もしくは黄金比になるようにデザインされています。 なのでフィボナッチ数列のあの図にフォントがあてはまるかと思います。最後の方、画面枠がフォントに重なって出てくるのは、それを言いたかったのです。
で、はじめの十字クロスに戻ってくるというわけですね。自己相似ってやつさ!(無理矢理) フィボナッチ数列のあの図ってたしかフラクタルですよね? 違いましたっけ……?
はい、というわけで以上解説でした。 これだけドヤっておいて数学的に間違いがあると恥ずかしいな。 というかここまで堂々と作品を解説するのがそもそも……? でもみぃちゃんの時もいろいろ書いたしなぁ。 まぁよいです。今日は(残り少ないですが)フィボナッチ数列の日なのです。 この記事を肴に、数学トークで盛り上がっていただければこれ幸い!
というわけで久々のブログでした。 最近あげたCamelliaの方もよろしくね!